【書評】ローマ法王に米を食べさせた男

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2020年3月26日

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今回も書評をしていこうと思います。

昨日記事に書きました、「生きるぼくら」は実は、ちょっと前に読んだものでして、思い出しながら、そしてちょっとずつ内容を確認しながら記事にしました。

 

今回読んだローマ法王に米を食べさせた男」に関しては、ここ数日のうちに読んだものです。

個人的にめちゃくちゃよかったので、書評を書いていきたいと思います。

 

この本のターゲット

ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか? (講談社 α新書)

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今回読んだ本はこちらです。

ローマ法王に米を食べさせた男」

 

まず、今回は結論から言っていきますね。

この本を読んで欲しいターゲットはこんな人です。

✔︎公務員の人

✔︎地域創生や、地域おこしに興味のある人、又はそれらの仕事に従事する人

✔︎ブランドマーケティング戦略を学びたい人

✔︎枠の中で戦うよりも、目的のために枠ごと変えてしまうというアメリカンな考えを取り入れたい人

 

1つ1つ見ていきます。

✔︎公務員の人

まず、この本の著者である高野城鮮さんという人が石川県羽咋市の公務員なんですね。

公務員でありながら、市の発展のためにありとあらゆる策を講じていきます。

 

しかも最初の方は、臨時職員で給料も公務員の時よりもずっと少なかったといいます。

お金じゃなく、やりがいで本当に「市をよくしていきたい」という気持ちから行動に移していったという感じです。

 

✔︎地域創生や、地域おこしに興味のある人、又はそれらの仕事に従事する人

この本の舞台は、石川県羽咋市の神子原地区という限界集落を舞台にしています。

年間予算はたったの60万円で公務員という立場で様々な策を講じていきます。

 

✔︎ブランドマーケティング戦略を学びたい人

限界集落を立ち直すために様々な策を講じていくわけですが、その中の1つにローマ法王に米を献上する」というものがあります。

 

「神子原米」という同地区のお米を献上するわけです。

 

それも最初からローマ法王に行ったわけではありません。

農家が多い同地区では、農家の収入を増やすために、お米のブランド化が重要だったわけです。そこで、日本の天皇のお米にしてもらって、食べてもらえば、天皇が食べたお米」としてブランド化ができる、と考えたわけですね。

 

でもダメだった。

 

そして次に、だったらローマ法王に食べてもらおう、と。

「神子原米」と呼ばれるこのお米は、「『神』の『子』の野『原』で作られた『米』」と解釈することができます。

 

そして『神』の『子』といえば、「イエス

つまりキリスト教につながるわけです。

だからこそ、ローマ法王なわけなんですね。

 

取ってつけたような理由かもしれないし、ハッタリかもしれない。

でもこれがローマ法王の心を動かし、ローマ法王が実際に食べられたそうです。

 

そうして、「神子原米」は大きくブランド化され、地元のJAで売るよりも欧米の富裕層に買われるようになります。

 

見事です。すごすぎます。

 

✔︎枠の中で戦うよりも、目的のために枠ごと変えてしまうというアメリカンな考えを取り入れたい人

先ほどの✔︎ブランドマーケティング戦略を学びたい人 の中でも少し、このテイストは出てきましたが、この高野さんという方は非常に賢く、強引で、ファンキーな方だと推測します。

 

高野さんは、年間予算60万円の中で、いかに効率よく地域おこしをしていくかを考えた結果、「上司には全て事後報告」というルール?みたいなものを決めます。

 

企業だと、ほとんどありえない話です。

事後報告ということは、事前の相談がないということでもあります。

 

その方が意思決定の速度が格段に速くなるという利点はありますが、物事の精度がその個人に依存されます。

 

何よりもスピードを重視していったわけですね。

 

この本を知ったきっかけ

この本を知ったきっかけは、Voicyというアプリです。

voicy.jp

この放送回です。

なにか作業をしながら聞き流すように空いた時間に聞いています。

 

本自体は2015年のものなので、もう5年も前の話なんですよね。

 

最後に...

この本の中を開いた帯のところに、内容がざっくりと箇条書きされています。

✔︎限界集落の惨状の本質を見抜く

✔︎上司にはすべて事後報告

✔︎60万円で限界集落から脱却

✔︎神子原米のブランド化PR戦略

✔︎可能性の無視は最大の悪策

✔︎エルメス書道家がデザイン

✔︎「UFOで町おこし」を実現

✔︎”腐らない米”を武器にTPPに勝つ

✔︎定年前に「国宝」を作る

✔︎日本初の「寺の駅」誕生

これらすべて著者の高野さんが行ったことだそうです。

マジで、勉強になります。

 

読み進めていくとわかりますが、本当に様々な策を講じています。

とにかく「行動」してみて、走りながら、考える、ということを実践されている方だと思いました。

お寺のお坊さんでもあるから、僧侶から説法を聞いているみたいで非常に勉強させていただきました。

 

今後地域創生に関わるときがあれば、参考にしていきたいです〜

 

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