【書評】PR思考
2021年11月15日
久々に書評なんか書いてみようと思う。「PR思考」っていう本を読んだ。
①本を紹介する理由
基本的に人に紹介された本とか、尊敬するビジネスマンの愛用書とかは即座に購入して、自分で選んだ本なんかよりも優先して読むようにしてる。今回のもそんな感じ。ブランド論とかマーケティングとかの本は結構読んできたと思うけど、初めてPR系の本を読んだ。
仕事で使うスキルっていうのが一番の理由だけど、どんな職種の人にとっても必要なスキルだと読んでみて思った。
②構成と読みやすさ
本書は、「PRってなに?」というところから始まり、PRのことを全く知らない僕みたいな初心者をターゲットとして書かれた本であるため、最初からPRの解説があり、順序立てて説明されていて非常にわかりやすかった。
その後も、PR手法とPR思考という2つの考え方に分けて考えつつ、メソッドを過去事例を用いながらわかりやすく解説してくれる。
後半では、過去事例だけでなく、現在PR業界で起きている潮流も掴みながら、解説をしてくれる親切な一冊だった。
③おすすめの理由
PRについての知識が皆無な自分にとっても、「PRってなに?」という部分ち¥と、歴史的背景の説明からしてくれる丁寧さで、PRのストーリーを掴むことができる。また、実際にPR思考を企画などで用いる場面にて役に立つフレームワークも実際の成功事例を用いて、紹介されており、そのまま自分の企画ごとへの転用に思考を巡らすことができる。
④見どころ
PRというのがパブリックリレーションズ(Public Relations)の略であり、「私(自社・ブランド)」と「世の中(コミュニティや属性)」の関係性をつなぐ、というような意味合いがある中で、「私」の「強み」「弱み」、そして「世の中」の「関心」「問題」を洗い出すことが必要になってくる。その中で、いくつかのフレームワークを成功事例とともに紹介がされている。例えば、
S:Strength(強み)
W:Weakness(弱み)
O:Opportunity(機会)
T:Threat(脅威)
その他にもメディアが報道をしたくなる6つの視点として、
PR IMPAKT
I:Inverse(逆説、対立構造)
M:Most(最上級、初、独自)
P:Public(社会性、地域性)
A:Actor(役者)
K:Keyword(キーワード、数字)
T:Trend(トレンド、時流、季節性)
というようなフレームワークの紹介がされていた。
⑤まとめ
会社においてのメディアに取り上げられる企画を作ることももちろん大切だが、自分で事業をやっていく上でも、PR思考は必要なスキルだと思った。なぜなら、例え今後素晴らしいプロダクトを作ったとしてもそれをメディアに取り上げてもらうことができなければ大衆に大きく告知することができず、集客力に乏しい状態になってしまうからである。
逆に言えば、PR思考を携えて商品企画や、プロデュースなんかをしていくことができて、メディアが話題性の高い企画だと判断すれば、取り上げてもらえることができ(パブリシティの獲得)、集客につながる。
世の中のCMやTVの構造もこれと非常に似た構造だし、世の中のことを知ることのできる一つの本としてはよかった。