【書評】ローカリズム宣言

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2019年6月20日

日本ー北海道上川町層雲峡

 

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ローカリズム宣言」

 

ローカリズム宣言―「成長」から「定常」へ

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今回もまた借り物の本。

 

タイトルには「『成長』から『定常』へ」と書いてある。

 

「定常」とは、一定の状態を保って変わらないこと。

 

つまり、成長するという意識から、定常する意識へとシフトすべきだということ。

 

この本の中で特に印象的だったのが、衣食住の満ち足りた状態でさらに成長を目指すのであれば、教育・医療・水道などの生きていくために必要なものを市場で売買する仕組みを作るしかないということ。

 

でもそうなると富裕層だけが質の良い教育を受けることができて、質の高い医療を受けられ、質の良いインフラを利用することができるようになる。

 

もうすでにそのような現象は少しずつ起きてはいるんだけど。

 

このような現象がどんどん進んでしまうと、今まで国民全員が生きていくための必要最低限のものが享受できたにも関わらず、それが市場で売買できるようになってしまったがために貧富の格差が開いていく...

 

 

「お金さえあれば生きてゆくために必要なものが何でも市場で買えるというのはある意味では素晴らしいことです。お金を稼ぐことだけに集中して、それ以外のことは考えずに済みますから。」

 

 

って筆者が言っていたけど、確かにお金さえあればなんでもできる事は素晴らしい。だけどそれで本当にいいのかっていうことを考えさせられた本だった。

 

 

 

よくよく考えてみると現状、労働をするにあたって給料が出ないと人は動かない。都市になればなるほどその現象は強く表れる。

 

 

 

地方の田舎ではどうか。

 

地域コミュニティの中で親密な関係ができていれば、ある時は魚屋さんが余った魚を持ってきてくれたり、農家の人は野菜が採れたからといって野菜をくれるし、パソコンが得意な人がいればパソコンで困ったことがあれば教えてくれる。

 

よくよく考えてみたらそこには金銭が介在していないというところがまた自分的には発見だった。

 

さらにはそういった地域においては公園の掃除や、山の整備や、川の掃除なんかは地域のみんなで綺麗にしていく意識が芽生えてることも多い。

 

日本の財産とは何かを考えた時に季節によって様子を変えるこの豊かな大自然は大きな一つだと思う。

 

そう考えた時に、日本人として残すべき財産は地域のみんなで守っていく必要がある気がする。なんかすげえ大切なことを学んだ気がする。

 

筆者が言うにはこれが「定常」経済ということ。

 

都市では「効率化」を図るということが当たり前になっているし、そうしないと競争に生き残ることができない。でもその「効率化」という行為は破滅への時間を短くする行為なのかなと思った。

 

なんでもかんでも「効率化」を求めていてもダメなんだと思った。「効率」が良いということはそれだけ人手を必要としないということであって、それだけ人件費も掛からない。そして雇用がなくなっていく...

 

「効率化」を求めたその企業は一時的に利益があげるだろうけど、その半面で仕事を奪われる会社も出てくるだろうし、「効率化」を図った結果雇用が減り、社会全体的に見たときにはマイナスに作用することもあるのかもしれない。

 

現在の資本主義が競争社会なのは当然なんだけど、そこに本当に社会の利益のことを考えているかは非常に重要なことなんだと感じた。一つの企業が利益だけを考えて経営しているといずれ社会がダメになっていくということ。

 

表向きでは経営理念とか言って社会のためにいいことをしている風に仕事をしている企業も世の中にはあると思う。

 

 

 

また最後の方で、現代の若者は「同世代の100万人のうちの何番目に自分が位置しており、どの程度のポストや年収や敬意を要求できるのか、どの程度の生活レベルをめざしてよいのか、どの程度の配偶者を期待してよいのか......それが知りたいのです。」って言ってて、あーーー確かに。ってなった。

 

競争社会の中でどれだけ自分がすごい人物なのかを知りたいという欲があるんだと思った。インスタグラムなんかだとそのすごさを自慢のようにストーリーであげる人もいる。承認欲求が強いのかもしれない。

 

結局のところ人と比べないことが一番幸せなのかもしれない。

 

 

 

こんな感じで比較的偏った意見をハッキリと述べている部分もあったけど、そういう考え方もあるのかっていう違った意見として非常に面白かった。

 

地域の田舎の話なんかは多分まだ俺が理解するには到底早い話だったかもしれないって思った。笑

おじいちゃんになった気分で読み進めていったよ。

 

アマゾンでレビューを見てみても、「いつもの内田節だ。」などと書いてあったりして、ある一定の読者にとっては人気の著者なのかもしれないと思った。

 

同じ著者の他の作品も読んでみたいと思った。

 

 

 

そんなこんなで全然話は変わるけど、

 

 

 

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この前旭川ラーメンの「蜂屋」っていうラーメン屋さんに行ったけど...

 

 

微妙だった。笑

 

 

ただの文句みたいになってるけど完全に主観なので。笑 

写真は醤油ラーメンなんだけど、コクがありすぎてもはや豚骨ラーメンみたいなスープだった。

チャーシューはなかなかクセのある味。

 

微妙だったなんて言ったけど、たまーに食べたくなるような味だったからまた行ってみたいかも。笑

 

お店はランチ営業しかしていないみたいだけど、もう70年は続いてるらしい。

 

 

 

今回の「蜂屋」を含めてこれまでに計3店舗の旭川ラーメンと呼ばれるラーメン屋さんに行ったけど、どれも歴史が長い。

 

福岡と言えば、とんこつラーメンが有名だし、名古屋で言えばまぜそばとかが有名だけど、旭川ラーメンっていうのは歴史の長いラーメンのことなのかもしれない。知らんけど。

 

そんなことより...店内に飾ってあった新聞を見てみると、

 

 

「ラーメン1杯500円!!」

 

 

なんて書いてあって、昔はラーメン1杯が500円で食べることができたんだなあって少し羨ましかった。

なんでか知らんけど今はラーメン1杯800円するのが普通だもんなあ。

 

もっと安く食いたいっす...

 

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